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2016-08-22

音楽×クラウドファンディングの可能性。CAMPFIREは音楽を救うのか?

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先日クラウドファンディングサービスCAMPFIREの方とお話する機会がありました。私個人としては、クラウドファンディングが「アーティストとファンの関係を築く一つの新しいプラットホームになりそうだ」という可能性を感じました。以前Awesome City Clubの2ndシングルリリースのプロジェクトを記事にしましたが、どんな点に可能性がありそうか考えてみたいと思います。

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CAMPFIREの音楽を強化決意表明

2016年6月10日に代表取締役の家入一真氏がFacebookで下記の様に表明されていました。

・・・まだまだ斜に構えられてしまったり、認知度も高くないクラウドファンディングだけど、おそらくすごく近いうちに、みんなが自然と使うようになっていくと思っています(そうなるよう頑張ります)
そんな気持ちからCAMPFIREで音楽を強化していく新しいサービスを立ち上げます。アーティストが、ファンが、音楽に「燃える」ような気持ちを助けるための薪になりたい。声なき挑戦者の、小さな火を灯しつづけたい。そんな気持ちではじめていきます。どうぞお楽しみに。一緒に何かやりたい、なんて方はぜひご連絡ください。。・・・

音楽事業者でも配信プラットホームでも無いCAMPFIREがこのような決意表明をするのも驚きですが、実際この後、数々の実績がある音楽レーベル出身者、ヴィレッジヴァンガードのカリスマ販売員等がCAMPFIREにジョインしています。

音楽業界の課題

音楽業界(特にレコード会社)は多くの変化があり、課題を抱えています。

・CDが売れないため大物アーティストのCDで得た収益を新人発掘に利用出来なくなった
・ゆえにレコード会社との契約を切られるアーティストも発生
・レコード会社に宣伝に使える予算が少ない
・YouTubeやTwitter、二コ生等WEBのツールでアーティスト側でプロモーションできる
・ライブやグッズ収益を得るため、マネジメントまでレコード会社が行う契約を進めるが、ノウハウ、人的リソースの面で不安

「CDを出す為、音楽を作る」ことばかりを継続していたレコード会社が「ライゾマティクスみたいにカッコイイ映像で人々を驚かせよう!」「新しいキャラクター事業で一儲けしよう!」「世界一素晴らしい音楽プラットホームを作ろう!」と言っても、異業界とのコラボや新事業への、大きな舵取りやチャレンジができるとは言いがたい…そこが一番の課題です。

音楽業界から見たクラウドファンディングのイメージ

音楽業界から見たクラウドファンディングのイメージは

・クラウドファンディングはお金が無い人が資金集めする場所
・つまりメジャーアーティストがやるのはなんか違う気がする
・クラウドファンディングでCD売ったら、オリコンカウント対象外でしょ?

(CDの調査協力店を介さず販売したCDはオリコンランキング対象外。詳細:オリコン集計方法

どうしてもイメージで判断しがちな部分が、正直なところあります。そういうイメージがあるのであれば、覆すような企画をやればいいだけなのですが…音楽事業の商品は、音楽であり、アーティストという人です。そこに意思が存在する限り、事務所との関係性やアーティストイメージなどの要因もあり、企画担当者の突破力が必要なのが事実です。私にとっても耳が痛い話です…

クラウドファンディングの課題

CINRA.NETのインタビュー記事より。

家入:クラウドファンディングを5年やってきて、課題も見えてきています。それは、一つひとつのプロジェクトが打ち上げ花火になってしまっているということを強く感じていて。・・・クラウドファンディングをやっている瞬間は熱量が集まるんですけど、プロジェクトを達成したらそこで終わりなんですよ。そういう打ち上げ花火みたいなことを日々やっている。やっぱりそこにどこか一抹の寂しさみたいなものがあって。本当にこれでいいのかな、もっと長い付き合いってできないのかなと思ったんです。

確かにこれは、そうなのかも知れません。ガジェット販売のクラウドファンディングプロジェクトであれば、これでOKなのかも知れないですが、音楽事業の場合、「あーイベント楽しかったね」の後に続くものが必要です。そのファンは次のライブに来てくれるのか?ファンとどういう関係性を築いていくか。

プロジェクト×ファンクラブでファンとの関係性を強化できる

2016年8月に誰でもファンクラブを構築できる『CAMPFIREファンクラブ』がリリースされました。

無料/有料での発信が可能

TwitterやInstagramでアーティストプライベート写真が簡単に見れてしまう。そんな状況で、デジタルファンクラブに年額5000円も払うでしょうか?まずはファンクラブの敷居を低くし、無料と有料コンテンツを用意し、魅力を感じた人に参加してもらうことが必要です。

fanclub_flow

ファン度合いに応じたファンサービスが可能

本来ファン度合い人によって違うはず。ライブは行かないけど、音楽だけは聞きたい。ライブも行くし、CDもグッズも欲しいなど。ファンクラブには複数のコースを設定できるため、様々なファンに向けたコース設定が可能です。

fanclub
▲画像:CAMPFIREプレスリリースより

これは、従来の月額定額制ファンクラブプラットフォームでは出来ていなかったファンクラブの形です。例えば、幅広い年代のファンを持つプロ野球等では、課金モデルでファンクラブが運営されています。音楽聴取環境が変わっている今、提供側である音楽業界もユーザーの声に応えたサービスを提供するべきだと思います。ファンイベントは、クラウドファンディングを使って、ファンに体験を提供する。継続的なファンとの関係性はファンクラブで構築する。これはあるべき形の一つではないでしょうか?

CAMPFIREの音楽事業。メジャーアーティストが一気に参加するには、課題もあり、少し時間はかかるかもしれないですが、頑張って欲しいです。

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